プロ目線解説!住宅の基礎の作り方 地業、根切り

地業(じぎょう)

地業とは根切り、砕石敷き詰めや割栗敷き詰め、ランマやプレートを使っての転圧突き固め、捨てコンクリートを打つまでの工程の作業のことを言います。

根切り

断面図の画の通りになるように土を掘っていく作業。この作業を根切り(ねぎり)と呼びます。根伐と書くこともあります。

主にバックホーと呼ばれる掘削機械を使います。「ユンボ」で覚えてる方もいるのでは?私もその一人です。

「根切り」だけでなく、掘削床掘や床付け、などと呼ばれる事もあります。

寸法の拾い出し

断面図を見て糸から根切底までの寸法を拾い出してみましょう。

この時の注意点は基礎天端と貫天端のクリアランス寸法、ここでは200㎜としている部分を+することを忘れてはいけないということです。

画1 断面図高さ拾い図解

寸法が決まったら「バカ棒」と呼ばれる当たり棒を作って深さを合わせましょう。

外周部の根切幅は基礎の面から外に150㎜位は余分に掘るようにしましょう。

内側は余分に掘りすぎると残土がたくさん出てしまい、その分生コンも余計に入ってしまうので広くなり過ぎないように注意して掘りましょう。

もし掘り過ぎてしまったら砕石で調整しましょう。(砕石の方が生コンより㎥単価が安いので。)

宅盤は面積が広くバカ棒を使って高さを測る為の糸を張るのが大変なのでそういう場合はレーザーレベルを使いましょう。

特に糸は長い距離を張ると真ん中あたりが垂れて正確な寸法が測れなくなってしまうので、そういう場合はやはりレベルが効果的です。

残土処分

残土はダンプに積んで中間処理施設、建材屋に捨てに行きます。

捨て代は地域や土質により異なりますが㎥/¥3,000~¥4,000が目安でしょう。

ゴミやガラ(がれきや石)が混ざっていると受け入れ単価が高くなります。また、草や粘土も割り増しの対象になります。

また受け入れてくれない場合もあるので積み込み時に面倒ではありますが取り除いた方が良いでしょう。

一度受け入れを断られるとその建材屋とのその後の取引も怪しくなるかもしれないので気を付けましょう。

ダンプ屋

大量に土を捨てる場合は「ダンプ屋」と呼ばれる建材屋を使うと安く、そして早く済みます。

ドライバーがダンプで現場に土を引き取りに来てくれるので積み込みはしてあげましょう。

4tから10tまでいろいろありますが道路の広さや積みやすさを考慮して頼みましょう。

住宅規模の場合4tダンプが主流です。

値段は1台で¥20,000前後という設定や

「常用」と呼ばれるダンプ1日/1台の単価 (¥35,000前後)+残土処分費¥4000/㎥前後、という設置があります。

常用+残土の処分代の場合は5台以上走ってもらえば一台ずつ頼むより安くなります。

この場合、台数が増えるだけ常用単価は安くなっていきます。が、現場から捨て場までの往復の時間がかかるので1台だと待ちになってしまうこともあります。

捨て場まで近くて一日に大量に処分したい時には良い手段となります。

土質によっては処分代が上がることもあるのでダンプ屋さんと交渉してから始めることをお勧めします。

根切のコツは重機の取り回し

この作業のコツは奥から手前に掘ってくること、地形によってはできないこともありますが、なるべくダンプを遣り方の中に入れる事も忘れずに。

そうすることで掘った土を仮置きせずにダンプに積み込めるので仕事が早いです。

根切り作業において土の仮置きは積み込みまで時間がかかる要因になるので掘ってすぐ積むことがコツになります。

砕石敷き詰め

文字通り砕石を敷く作業になります。ダンプに載っている砕石をバックホーですくってネコ(一輪車)に積み直し、ネコで配っていきましょう。

まずはダンプで砕石を買いに行きます。残土を捨てた建材屋で帰りに砕石を積んでくると効率がいいですよ。

この作業もダンプを遣り方の中に突っ込めると早いです。バックホーの前進と後退をうまく使えばネコ押しをする必要が無く砕石を配ることができます。

地中梁や深基礎がある場合は溝に板で橋を架けてネコ押しするしかありません。

敷き詰める高さはバカ棒やレベルを取り付けたトンボ等で測りましょう。

割栗、RC-40-0、C-40-0

一口に砕石と言ってもいくつか種類があります。

RC-40-0

再生砕石 砂利の大きさが0~40㎜

余った生コンやコンクリートガラを粉砕機で砕き砕石として再生したものです。

C-40-0

本砕石と呼ばれる天然石を砕いた物。
砂利の大きさが0~40㎜
白っぽい粒調砕石や濃いグレーの栃木バージン等

割栗

ソフトボール程のゴロゴロとした天然石。

土の上に並べて転圧して土にめり込ませます。
その上から目潰しとして再生砕石をまきます。
割栗の上から荷重がかかった時に石同士が競り合って1枚の盤になるイメージです。

昔の家やよう壁の下地は割栗が敷いてあることが多いです。

地盤の補強には欠かせない工法でしたが今では地盤改良や杭打ちが主流となってきたため建材屋さんでも取り扱ってるところが少なくなってきてます。
大割と小割がある。

転圧

砕石や割栗を締め固めます。

主にランマやプレートという機械を使って締め固めます。

突き固める場合はランマを使うとプレートより、より強力に締め固められます。

締固めが終わったらもう一度砕石の高さを測ってみると良いでしょう。締まって低くなっている所はもう一度砕石をまき、転圧するとより不陸は少なくなります。

コツ

当たり前かも知れませんが、なるべく平らに仕上げる事がコツです。

高い所や低い所(不陸ふりく)があると、上に載せていく鉄筋の高さに支障が出たり、耐圧盤コンクリート(ベース)の厚みにばらつきが出たりします。

特に砕石が高い場合はその分ベースの厚みが薄くなってしまいます。

図面で定めた寸法に満たないと問題になってしまいます。

最悪の場合、壊してやり直し…何てことも十分あり得ます。

防湿シート

転圧した砕石の上に防湿シートというビニールを敷きます。

重ね巾は300㎜あればOK.布製ガムテープで固定するとしっかりくっつきます。紙のガムテープでは弱いですし、養生テープだと割高です。

アイロンで溶かして固定する方法を見たことがありますが、ハウスメーカーのマニュアルではガムテープ使用と、うたっている所が多いと思います。

熱で溶かす場合では溶けて穴が開いてしまう事もあります。

地中梁や深基礎等の段差のある所はシートが突っ張り気味になり易いので折り込んだり、たるませたりして余裕を見て敷きましょう。

コツ

ケチらないで。被せは大目に取りましょう。

シートをケチってギリギリで敷いてしまうと突っ張りや重ね不足の原因になり、やり直しになりかねません。

配筋検査時に指摘されたり、後で直すのが大変になってしまうのでキチンと敷きましょう。

捨てコン

外周部や指定のある地中梁に打つコンクリートです。

外周枠の位置を示す墨を出すためや、外周枠を固定する金物(セパ)を打ちつけるための盤。

1棟当たりの生コンの使用量は1㎥前後なのでネコで押すことが多いが高台や連棟で打つときはポンプを使うこともある。

使用量の計算方法は全長×巾×厚み。

例:全長50m×0.45m×0.05m=1.125㎥

メーター単位で計算すると体積が分かり易い。発注単位は0.25㎥刻みなのでこの場合は1.25㎥頼む必要がある。

ポンプを使って打設する場合はポンプの配管の中を通る生コンが0.25㎥必要なのでその分多く頼む必要がある。

※ポンプに関しては別ページで詳しく解説。

コツ

なるべく平らに仕上げる。そのためのコツとしてはタンピングを使うと平らになり易い。

許容としては捨てコンは低い方が良い。高いとベースの厚みが薄くなってしまう。

不陸があり過ぎると外周枠の施工に影響してくるのでタンピングを使ってなるべく平に仕上げよう。

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