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プロ目線解説!住宅の基礎の作り方 遣り方編

見たことあるのに詳しく知られていない。

家が建ったら目立たない。

しかも「土台」とよく言われるそのコンクリートは「基礎」です。

建物の土台がのる「基礎」なんです!そのコンクリートが平らじゃないとその上に建つ家は曲がって建ってしまうんです。

何も無い所に図面をもとに建物の位置を決め、厳しい配筋検査をクリアし、気温によって性質が変化するコンクリートを相手に、暑い夏も寒い冬も土台をのせる事を目標にしっかりと施工する、

縁の下の力持ち、基礎屋さん。

毎日毎日住宅の基礎を作っているわたくし親方山さんが、

その工法を職人の目線から解説していきます。

遣り方とは

住宅の基礎を作るために、まずはじめにやる事は

「遣り方」

をかける事です。

建物の正確な位置と高さを示す糸を張るための仮設の囲いです。

主に木杭と貫板を使用。

仮設とはいえ立体設計図と言っても過言ではない物なので遣り方を間違えるとこの後の工程は全て図面と違うものになってしまうという、とても重要な物です。

あるベテラン職人は「遣り方がきちんとかかっていればその基礎は終わったも同然。」と言う。

工事の全てが最初に決まってしまうということの例えなのです。

境界線を結ぶ

まずは境界杭と境界杭を糸で結び境界線が見えるようします。

やり方はいろいろありますが地面にある境界プレートは糸が地面に引っかからないように小さい遣り方を作って持ち上げましょう。

水平器や下げ振りを使って遣り方上に境界線を持ち上げましょう。

敷地の四面の境界間の距離を確認しましょう。この時点で図面と違う点があれば無理して作業をせず、解決してから次に進みましょう。

それだけ遣り方とは重要な工程なのだ。

配置、地縄

次に図面をもとに境界線からの離れ寸法を出し地縄を張ります。

地縄を張ることで基礎の形が見えてきた。建物の角になる部分が現れました。

一辺一辺の芯の線を通り芯と呼びます。

杭打ち

地縄の外側に各辺が地縄と平行になるように四隅に杭を打ちます。その杭の外面に糸を張って囲みます。

杭を打つ場所は、

貫板を並べて一枚に対して三本の杭で固定できるように配布。

糸で通りを確認しながら杭を打っていきます。

↑これは「かけや」と呼ばれる杭などを打つ道具。

基礎の高さを図面から読み取る

まずは高さの追い出しの基準となる「ベンチマーク」「BM」を配置図から探しましょう。

無ければその基準点を決める事ができる人に聞いて定めましょう。

BMが決まったら設計GL(グランドレベル)までの寸法を確認。

BM̟̟+100ならば、ベンチマークから100㎜上がったところが設計GLとなります。

次に基礎の断面図(矩計図かなばかりず)を見て設計GLからいくつ上りが基礎の天端なのかを確認。

400であれば400㎜上がったところが基礎の天端です。

基礎の天端と同じ高さに糸を張ると枠に当たってしまうので、そこから150~200㎜は上げましょう。(今回は200㎜とする)

そうするとBM+700㎜が抜き板の上端=糸を張る高さということになる。

杭に印を出す

ベンチマークから貫板天端までの高さが分かったらレーザーレベルをやり方の真ん中に据えてベンチマークの高さを取りましょう。

ベンチマークに棒を立てて受光器をセット。

レベルから出ているレーザーは水平に回っています。

それを受光器で受けるのだが高ければ早い断続電子音、低ければゆっくりな断続電子音がします。

5㎝以上離れていると受光できないので音は鳴りません。

丁度水平だとピーッと鳴るのでそこで棒に固定しましょう。

この時受光器が真っすぐ立っているか水平器などで確認してから固定しましょう。

例:700㎜丁度

バカ棒の印の仕方は、

ベンチマークの印から下に700㎜下げたところがベンチマークから700㎜上がったところということになります。

☆画11バカ棒

その棒の下端を杭に印していきましょう。

貫板の固定

杭に印をしたら貫の上端を印に合わせてビスや釘で留めます。

遣り方の角部は筋違補強しましょう。

※筋違写真

遣り方天端に墨を出す

遣り方に墨を出していきます。(印をすることを墨付け、墨出しという。)

遣り方の平行面を境界線上まで伸ばす。

そうすることでやり方天端に境界線を印せます。

水平器や下げ振りでしっかり垂直に上げましょう。

☆13やり方平行垂直上げ写真

墨には釘を打ち、スケールが引っかけられるようにします。

平行面からの全長は何処から測っても同じになります。

図を例にすると、

境界線から1100㎜離れたところが躯体の角になります。

そこから8,190㎜伸ばしたところが躯体の全長。

これを二か所、北面と南面のやり方天端に墨をつけます。

この時に丁度真ん中らへんの定尺、この場合は4,550㎜か4,095㎜にも墨をつけて釘を打っておくと次の仕事がやり易いです。

矩振り

「マキガネ」という道具を使って矩を振る。↓

詳しいことはこちらに書いてある通り。

↑の③の位置を北側境界線から1,400㎜のところまで矩糸から平行移動。

③の位置も決まってしまえばそこから全長7,280㎜を出せば長方形の出来上がり。

ここが大事。確認作業。

まずは対角がお互い合っているか確認しましょう。

各辺の長さが合っているのに対角寸法がズレていれば、ひし形になっているということ。

対角の確認はとても重要です!

次は先ほど地頭を出すのに測った西側平行面と北西地頭点以外の躯体からの離れ寸法を確認します。

これが何処か一つでも50㎜以上違ってきてしまうと何処かが間違っている可能性が高いです。

例えば地頭の西側平行面の反対側の東側の寸法aが狭くなっていた場合、西側平行1,100㎜a”がそれ以上の寸法になっているはず。

対角が合っているということは南西のポイントb”も同じだけ広くなり、bも狭くなっているということになります。

最後に高さの確認を忘れてはいけない。

もう一度図面を見て

ベンチマークから設計GLの寸法。

GLから基礎天端までの寸法。

基礎天端から貫板天端までの寸法を確認。

ここで紹介してきた例ではベンチマークより上がったところがGLだったがベンチマークの方がGLより高い場合もあるので注意が必要です。

(BMー○○㎜=GLといった具合)ここをよく確認しないで作業を進めるとやり直しが大変になってしまうから要注意

昔のやり方、水盛り

みずもりと読みます。

水を盛る?という声が聞こえてきそうだが、江戸時代に発明された「水盛り台」からその名が来ているとされています。

こちらがその水盛り台。

真ん中の竹筒に水を入れて二つの竹筒の水面の高さが同じになるように台の下にくさびを打って調整したそうです。

こうすることで高低差のある土地でも水平を測る事が出来ました。水平の字の通り静かな水面を利用したそうです。これを水盛りと呼びました。

そして3点の高さを目でにらみ測量したとされています。

今ではレーザーレベルとオートレベルが普及したため水盛り台を使って高さを測定する人はいないと思います。

しかし、今ではペットボトルと長いホースを使用した「水盛り器」という道具があります。

素材はプラスチックとゴムになったが原理は昔の台と変わりません。機械系レベルに比べ安価で壊れることも少ないのがメリットです。

☆画1

とは言うものの水平の測定はオートレベルやレーザーレベルが現代の主流ということは言うまでもありませんね。

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