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https://www.youtube.com/channel/UCOnelzSR-niNXJQpeXkXEew 会社での新しい取り組みとしてYouTubeチャンネルを開設しました。 このチャンネルでは外国人技能実習生と親方のヤマサンの交流を通じて日本の魅力と日本ぽいものを伝えていきます。 仕事の紹介や現場の雰囲気も良く分かるようになってます。 是非ご覧になってください! お気軽にコメントください♪    Xin chào, các bạn Tôi là Yamasan Trên kênh này, chúng ta sẽ cùng mọi người trong công ty nói về sức hấp dẫn của Nhật Bản và “những điều giống người Nhật” trên VLOG. Tôi hy vọng rằng các bạn sẽ quan tâm đến Nhật Bản thông qua việc trao đổi giữa YAMASAN và người nước ngoài. Nếu thấy hay thì hãy đăng ký kênh của yama san Hãy để lại bình luận bên dưới

現場施工例 お仕事写真 フェンス基礎

フェンス基礎

 

お寺の改修工事にてフェンス設置にための基礎を作らせていただきました。フェンス基礎は土に埋まる部分、

ベースが大事です。

地上に見えている部分のほうが地中の部分より重くては、倒れる可能性が高くなります。

ベースはしっかりと深く埋め込み、幅を高さの半分くらいとります。地中部分で支えるように作ります。

 

 

目地や角はあえて大きな面を取らず、糸引き面にする事で、最近の車のデザインのようによりシャープに、新しい物に見せることができます。

 

 

現場施工例 お仕事写真 建て方

 もともと敷地内に建っていた蔵で使われていた丸太の梁を使用します。新しい建物に合うように手で刻みます。柿渋で塗装してリビングの化粧梁に生まれ変わります。

 

 

 

 

 

 

 

丸太梁に合わせて束の長さを変えています。その上に建つ梁は水平です。これを前もって手で刻んで準備しているのです。現場で合わせて加工しているわけではありません。

プロ目線解説!住宅の基礎の作り方。ベースコンクリート打設。

住宅基礎のベース(耐圧盤)とは住宅の重みを支える為のコンクリートの盤です。

指定された品質の生コンをポンプなどで流し込み、図面通りの厚さを確保しましょう。なるべく平らになるように均しましょう。

仕上げに固まりかけを見計らって金鏝でもう一度平らに均す「おさえ」を行いましょう。

生コン出荷連絡

まずは出荷連絡です。生コンプラントに電話して出荷のGOサインを出しましょう。この時に数量や配合も確認しましょう。

出荷の連絡はトラブル防止のためにもとても大事です。忘れられていたりすることもあるので必ず電話しましょう。

ベースの高さについて

ベースの高さを鉄筋に印したり、トンボに受光器をつけて均しながら高さを取ったりと、いろいろな方法があるとは思いますが、トンボに受光器をつける工法が一番良いと思います。

均しながら高さを合わせる方が、前もって印を出しておくよりも仕事としては難しいです。

しかし、鉄筋に印を付ける工法では、スラブ筋の上を歩く人の重みで印が一時的に下がってしまう場所があるため正確ではありません。しかも「印を付ける」という工程が一つできるので時間もかかりますね。

高さを先に出すのであれば印直下にスペーサーブロックをかませば沈みに強くなりますが、印の付けられる鉄筋が無い広い間では差し筋をするか、目見当で均すか、トンボに受光器を付けるか、という選択肢になります。

差し筋は防湿シートを破いてしまうのでダメですね。

となるとやっぱりトンボに受光器を付ける工法が一番良いのではないでしょうか?

レベルセット

レベルは敷地の奥側、ポンプの邪魔にならない所にセット。

ポンプのホースがぶつかるかもしれない場所は避けましょう。レベルの機械は精密機器です。しかも一台10万円以上するので気を付けて扱いましょう。

やり方の天端(糸)からいくつ下がったところがベースの天端なのか図面から読み取っておきます。500mmだとします。

トンボをやり方の天端に置き、受光器をセット。ピーっと音のなる所で印を付けます。その印から500mm上に印をしてそこに受光器をセット。トンボの下端が糸から500mm下がったところ=ベース天端になります。

先行材の処理

レベルセットokポンプセットok生コン車到着!打設開始です。

先行材と呼ばれるポンプのホースに生コンが詰まらないようにするセメントはミキサー車に戻さないようにしましょう。

ミキサーには規定の配合の生コンが入っています。先行材を戻すことで水とセメントの量が増えて水っぽくなってしまいます。厳密に言うと配合が変わってしまうのです。

お客さんが気にしなければ生コンですが気にする方から見れば産廃同然です。

先行材のみを土のう袋にあけて産廃にしたという証拠写真を提出するハウスメーカーもあります。

そこで山さんは先行材でスペーサーブロックを作ります。

写真

ベース打設

ベースは奥から手前の順に打ちましょう。時々糸からベース天までの寸法を確認しましょう。受光器がずれてきたり、そもそもセットする位置がずれていたりすることがあるので確認は大事です。

バイブレーターを適度に使って鉄筋と鉄筋の隙間に生コンを詰めていきます。バイブレーターは、かけすぎると骨材が沈み分離してしまうのでかけすぎないようにしましょう。

タンパーという網でベース天端をたたくと表面の骨材が沈んで鏝通りがなめらかになるので後でおさえやすくなります。

しかも表面を揺らすことで平らに近づきます。

網目はアルミトンボや鏝で均していきましょう。

枠の通りを確認

糸を張って枠の通りを確認します。生コンの重さで押されてるところがあればすぐに押し返しましょう。

杭を直接枠に当てて押し返すと楽ですよ。

水抜き

おさえ

プロ目線解説!住宅の基礎の作り方。ポンプ車手配。

コンクリートの打設は必要に応じてポンプ車(生コンクリート圧送車)を使おう。

とは言っても1台1,500~1,700万円もするポンプ車を所有し、打設の為だけに出動させ操作するのは難しい話だ。

しかし生コンの流し込みを専門とする「ポンプ屋」という基礎屋にとっては頼もしい専門職が存在する。

住宅の基礎では主にベースと、立ち上がりの2回を外注するのが基本だ。

☆ベースは打設量が多い為シュートやネコ(一輪車)での打設が困難。

☆立ち上がりは打設巾が狭く、シュートやネコでの打設は難しい。

¥ 相場 ¥

捨てコンや土間コン、雑コン等好きな時に頼んで構わないが、もちろん有料である。

地域により異なるが、1打設半日以内で、20㎥以内なら25,000円から35,000円くらいだろう。

半日を超える場合は1日分の常用として50,000円から60,000円が相場だ。

「午後もここで仕事するなら他の仕事を受けられないからその分もちょうだいね。」

といった具合だろう。

なのでその仕事が半日で終わるのかそれとも常用になるのかの見極めが必要だ。

配管

その他、ポンプ車を停めて生コンを受け入れる場所から打設箇所までが遠く、届かない場合はホースや管をつなぎ合わせて生コンを送る「配管」という方法がある。

この可能性があったり、間違いなく配管の場合は事前にポンプ屋に知らせて現調(現場事前調査)してもらう事をお勧めする。

配管の数によっては1人ではできない場合があるので伝え忘れはトラブルの元だ。

値段は1本あたり1,000円から2,000円または¥500/mくらい。

本数が多い場合は2マンと言って手伝いを1人要求される場合もある。この場合は1人工分、15,000円程度必要だ。

自分で手伝い人工が用意できる場合はその方が出費は抑えられる。

先行材セメント

生コンを送り出す際に必要なセメントもポンプ屋の用意だと¥1,000/袋。配管時は2袋必要だ。自分で用意した方が安いぞ。

プロ目線解説!住宅の基礎の作り方。生コンの手配の仕方。

耐圧盤(ベース)や、立ち上がりを打設するのに必要な生コンを手配します。

ここでは手配するときの注文方法や

生コンの予備知識について解説しましょう。

生コンを準備する

生コンは建材屋か建材商社からJIS規格の物を買います。

現場近くの生コンプラントを幾つかピックアップしてくれます。

プラントによって値段が違う場合があるので、

現場までの片道の時間や値段を考慮して決めましょう。

手配は電話でok.その時こう聞かれるはずです。

「配合は?」

生コンを注文する際に「呼び強度」と「スランプ」を指定します。

これが「配合」です。

設計基準強度と呼び強度

図面上の設計基準強度から呼び強度を決めます。

住宅のベースと立ち上がりに用いる生コンには設計基準強度が設定されています。

捨てコンや玄関土間等の雑コンには設計基準強度は指定されていません。

設計基準強度とは「構造設計時に考慮するコンクリートの圧縮強度」です。

最低でもこの位硬いコンクリートにしたいよ。っていう数値です。

図面では記号で「Fc」と表記されてます。

圧縮強度とは、そのコンクリートがどれだけの力(重さ)に耐えられるかを示したものです。

例:18N/㎟ならば1㎝2当たり約180㎏は耐えられます。ということ。

この18N/㎟が呼び強度です。

建築材料のほとんどには「基準強度」という考え方があるようです。

鋼や木、鉄筋にも基準強度が定められいて、「F値」と呼ばれるそうです。

生コンの場合、固まった後の「圧縮強度」をF値とします。「Compression(圧縮)」の頭文字「c」をつけて「Fc」と表記。

一般住宅の設計基準強度はFC=18N/㎟以上とされている所が多いです。

「じゃあ呼び強度は18Nで頼めばいいね。」と言いたいところですが、

実際の現場というのは外ですから、硬化期間は気温等によって左右されやすいですよね?

寒い時期は硬化に時間がかかるので圧縮強度を測定する28日後の強度が供試体と差が出てしまいます。

どういう事かというと、

強度の基準は屋内で28日間保管された物を測定したの物で決められています。屋内では気温や湿度が一定ですね。

実際の現場というのは外です。寒い時期は固まるのに時間がかかるから、28日後でもその強度に達していない、という事です。

このため「補正値」を足してより硬くなるコンクリートを使用して28日後には設計基準強度に達していようぜ!

強度試験に合格しようぜ!ということです。

試験に合格していない、強度の出ない生コンで施工してしまってはどんなにキレイな基礎を作ってもそれは図面と違う物になってしまいます。

なので

強度を測る上での誤差の補正値(安全を見て、ということ。)+3N

温度補正+3N (冬季は生コンが固まるのに時間がかかるため+3N~9N)

図面上設計基準強度が「FC=18N/㎟以上」とせれている場合、

補正値を足して

春~秋 24N/㎟  冬季 27~30N/㎟(冬季は地域や平均気温によって補正値が変わるので監督に確認した方がいいです。)

としましょう。

スランプ

コンクリートのスランプとは、まだ固まらないコンクリートの軟らかさや硬さの程度を表す値です。

つまり出荷時の状態ということになります。

高さ30cmの円錐台のコーンにコンクリートを詰め、

コーンを静かに垂直に引き抜くとコンクリートは軟らかさの程度に応じて自分の重さでその頂点が下がります。

この頂点の下がり幅がスランプです。(単位はcmで表す)

数値が高いほど柔らかく、低いほど硬いということになります。

住宅建築では15㎝~18㎝が一般的。

作業する側からすれば、柔らかい方が施工しやすいです。

だからといって勝手に加水して柔らかくしてしまうと配合が変わってしまうので強度に影響するのでやめましょう。

どうしても柔らかくしたい場合は、流動化剤を使用しましょう。

配合

呼び強度とスランプ以外にも細かく指定しなくてはいけない項目があります。

コンクリートの種類

高強度コンクリート、高流動コンクリート、水中コンクリート、

舗装コンクリート等など色々ありますが

住宅基礎は 普通コンクリート を選択。

粗骨材の最大寸法

これは骨材寸法の最大値を示しているのではありません。

フルイ分け試験において、骨材の質量(重さ)の少なくとも90%以上が通るフルイの呼び寸法とされているそうです。

ダムなどの土木工事は40㎜

一般住宅等の建築は 20㎜ を選択。

セメントの種類

普通ポルトランドセメント = N

早強ポルトランドセメント = H

早強は冬季の養生期間の短縮が必要になる場合に使います。

工期が間に合わない場合の必殺技!冬季は5日必要なところを3日にできます。

普段は N です。

配合まとめ

スランプは18か15なので4月から11月までで設計基準18Nスランプ18なら

普通 24-18-20 N

と頼みましょう。

プロ目線解説!住宅の基礎の作り方 鉄筋組。

住宅の配筋とは?

配筋とは基礎の骨になる鉄筋を組むことです。

上物の重量や耐震等級、地盤の強度等に影響されて鉄筋量や形状は変わります。

単純に基礎を頑丈にする必要がある場合は鉄筋量は増えます。その分施工も大変になり時間もお金も掛かることになります。

完了後、メーカーや工務店の検査や第三者確認機関の検査がありルールに沿って作らているか、図面通りにできているかのチェックが行われます。

ばら組みとユニット

鉄筋の組み方は2通り。

ばら組み

全ての部材を職人が拾い出し加工、現場で結束線で結び組み立てる。溶接の部分はありません。

スターラップの上端端部をフック形状にする必要があります。

専門の鉄筋屋さんがいて、拾い(必要な材料を図面から読み取る事)から施工まで請け負ってくれます。

マンションやアパート等の大きな建物はこの工法で組まれている事が多いです。

ユニット

工場で予め作られたユニット鉄筋。指定の寸法やピッチで溶接されていて、ある程度の大きさに区切ってあるので現場では継ぎ手を付けて繋いでいくため仕事は早いです。

溶接の認定を受けた工場であれば、スターラップの上端部のフックは必要ありません。

ひと昔前、ユニットの溶接はきちんとした工法でベテランの職人が溶接しないとすぐに取れてしまったり、溶接時の熱で鉄筋そのものを溶かしてしまったりと不具合が多かったものです。

そのため手結束の方が頑丈とされていました。

しかし最近では溶接の技術が向上し(財)日本建築センターで認定が取れるまでになりました。

JIS(日本工業規格)で認められれた鋼材を(財)日本建築センター認定の工場が溶接加工といった具合。

現在住宅の基礎はユニットが主流になっています。ハウスメーカーも認定を受けている工場でユニットを作る事が当たり前です。

とは言ってもばら材の結束線手組み工法がダメとか、ユニットの方が丈夫という事ではないです。

住宅の場合、ハウスメーカーや工務店に指定された工法で施工しましょう。

組み方に指定が無い場合

ばらでもユニットでもどっちでもいいという場合もあります。

その場合は職人から見たメリットとデメリットを比較して自分で決めましょう。

ばら外注

ばら組みの外注(鉄筋屋)は職人によって値段は様々なので安い職人を知っていればその分上りが出せるかもしれません。

質は値段なりなことが多いです。

メリットとしては任せている間に他の仕事ができますね。

ばら自社

自分でやるとなると大変なのは拾い出しです。

長物の運搬にはトラックが必要になります。

無ければ運搬費(3万円前後)は覚悟ですね。

鉄筋を触ったことは全部自分の手間賃になるという事です。

ユニット

材料自体は工場で溶接加工されている分高額になるのは仕方ありません。

が、現場での組み立ては圧倒的に早いです。

材料の拾いから運搬費まで込みになっているので金の計算も分かり易いですね。

ユニット工場のセールスポイントは「人手不足の解消」と「ばら組みより結果的に安くつく。」だそうです。

こんなやり方もあります。

安い鉄筋屋さんに頼み、急所だけ自分で出向き修正していくのも手です。

ユニット工場にすべての部材を頼めば自分で加工するものが無いので楽なのは確かです。

加工賃は切って曲げて一本約200円とされています。

一般的な住宅でもスラブ材だけで120本前後は加工します。

継ぎ手を入れれば30,000円は楽に加工代として払うこととなります。

加工代は言ってしまえば外注費です。自分で加工すれば自分の手間となり出費は抑えられますね。

スラブ材と継ぎ手は自分達で加工しても1棟2時間程度で作れます。

そこで

外周と内周と地中梁はユニットを使用。スラブと継ぎ手は生材をダンプに積んで現場で加工。

雨の日に置き場で加工してもいいと思います。

そうすることで加工費の分は手元に残ります。

確かな材料で

いずれにしても鉄筋は異形鉄筋と呼ばれる凹凸がある物。

JISで認められた鉄筋コンクリート用棒鋼。

「ミルシート」という鋼材の材質を証明する品質証明書が発行できる物を使いましょう。

ユニットに関しては(財)日本建築センターで認定を受けている工場に依頼しましょう

鉄筋の組み方 ルール

一般住宅の鉄筋は主に13㎜(D13)と10㎜(D10)を使用。

主筋、スターラップ

外周筋、内周筋共に一番上の段と下の段の横筋を「主筋」と呼び縦筋をスターラップと呼ぶ。

主筋はD13が多くスターラップはD10が多い。

主筋径はD16、D19、D22等がある。

主筋と主筋の間の横筋を腹筋などと呼ぶ。D10が多い。

ピッチ

図面上ピッチ、間隔を表す記号に@が使われている。

200㎜ピッチの場合 @200と表記されている。

定着

鉄筋を繋ぐ場合は40d(繋ごうとする鉄筋径を40倍する)被せる。ラップさせる。

これを定着と呼ぶ。

例:D13の40dは520㎜

継ぎ手の加工は余裕をみて600㎜の被りを見て1200㎜で加工する。

被り厚

生コンの表面から鉄筋までの生コンの厚みを「被り」、「被り厚」と呼ぶ。

鉄筋が枠にくっ付いていたら被りは0㎜となる。

鉄筋のルールとして最低被り厚を40㎜に定めるメーカーが多い。

それ以下にならないようにスペーサーブロックやポリドーナツという物で被り厚を確保しよう。

ポリドーナツは壁に、スペーサーブロックはスラブ筋や

外周筋の下主筋の下に置くのが一般的だ。

指定がある場合が多い。800㎜~1000㎜ピッチ。

スラブ筋の重ねには順番がある

スラブ筋十字に交わるため、施工には順番があるのをご存知だったであろうか?

図面により指示がある場合もある。

指示が無い場合は基礎伏図を見て短い辺(短辺)が下、長い辺(長辺)が上になる。

短辺を先に並べよう。

3本ラップ

継ぎ手筋を取り付ける時に注意する点として、

主筋を含めて2本以上重ねてはいけない。

というルールがある。3本目以降は隙間を空けよう。

写 3本ラップ

スラブ筋も同じだ。3段にならないようにする。

立ち上がり筋の足がスラブ筋の上に乗って3段になりそうな所は2段目にくぐらせる等工夫しよう。

スターラップ

スターラップのピッチが指定のピッチになっているか。

ユニットは特にユニット同士のジョイント部分のスターラップが抜けていることが多い。

開口部や袖基礎の端部にもスターラップは必要だ。

立ち上がり筋がT字型にジョイントする部分は交点の芯から50㎜以内に1本必要だ。

主筋が切りっぱなしになっていないようにする

人通口や袖基礎のように主筋を切るところは、コの字型の補強筋を取り付ける。

スターラップも忘れずに付けよう。

写  主筋が折り返して定着を確保している。

深基礎等段差がある所も切りっぱなしになっていないように定着を取っていく。

段差の場合はコの字ではなくZ型の鉄筋で下主筋同士を定着させる。

写  Z筋

鉄筋検査

図面通り配筋されているか検査する工程がある。

社内検査と第三者の検査をやらない所は今は少ないだろう。

チェックポイントは

立ち上がりや地中梁の位置や数。

継ぎ手筋の本数、径、定着、3本ラップしていないか。

スターラップのピッチ、端部50㎜以内、人通口端部補強。

スラブのピッチ、短辺と長辺。

スペーサーブロックのピッチ。

人通口の補強筋の数、定着。

防湿シートの破れ。ガムテープで補修。

等。

検査には立ち会って指摘事項は素直に直そう。

それも監督とのコミュニケーションだと私は考えている。

コツ

鉄筋組のコツはとにかく定着と継ぎ手筋の入れ忘れに注意。

結束線での縛りもしっかりと強く。

立ち上がり筋の下主筋とスラブ筋もたくさん固定しよう。これをいい加減にやると立ち上がり筋が生コンに押されて動いてしまう。

アンカーの芯は通り芯

アンカーの芯は通りの芯だ。主筋の芯が通り芯にきてないだろうか?

アンカーがクランク型なら大丈夫だ。

ストレートだと芯位置の取り合いが起こってしまう。

長手の立ち上がり筋ならすぐに動かせるがコーナー部分に芯に主筋がいては動かすのが大変だ。

ホールダウンはアンカーより太いので主筋に芯の位置を取られてしまうとかなりズレてしまう。

合わせ目はスターラップの背中側が通り芯になるように主筋側にずらす。

スターラップ側に余裕ができてアンカーやホールダウンを真っすぐ立てることができる。

この時の注意は主筋側の枠までの被りが足りなくならないように注意することだ。

特にばら組の場合はスターラップがフック型なので30度程折り曲げて被りを確保しよう。

クランクアンカーを使えば鉄筋の芯の位置はそこまで気にしなくてもいいのだが、ストレートアンカーが50円前後なのに対してクランクアンカーは2倍かそれ以上する場合もある。

1棟あたり80本~100本使用するので4,000円~5,000円程高くついてしまう。

ストレートアンカーをベンダーでクランク加工するという手もあるぞ。

プロ目線解説!住宅の基礎の作り方 外周枠組み

外周枠組み

捨てコンが固まったらその上に基礎の外周枠を建てよう。

基礎の面(つら)や外面(そとづら)と呼ばれる。芯より外側のコンクリートの壁。

 

遣り方確認

根切りが終わった後、遣り方を確認するのを忘れずに。

バックホーが歩いたり杭ギリギリを掘ったりして遣り方がずれることがある。

特にバックホーの出入り口の開口はキャタピラに土が押されて杭も押されていることが多い。

開口がある面の全長は必ず確認しよう。

対角や境界からの離れも確認しておこう。

芯釘と外周釘を分ける

遣り方が決まったら外周の印を出そう。

住宅の基礎の場合基礎幅は150㎜が多い。芯の振り分けも75㎜、75㎜が一般的だ。

しかし図面をよく見よう。基礎幅は120㎜、芯振り分け60㎜60㎜や

基礎幅は150㎜だが芯振り分けが外60㎜中90㎜といったケースも少なくはない。

芯から外周までがいくつになるのか断面図から読み取ろう。

画  いろいろな断面図芯振り分け

今遣り方上に打ってある釘は基礎の(芯)である。

その釘から外側に外周の墨を出し釘を打とう。

コツ

芯には芯の印、外周は釘を長くしたりして芯釘と違う物にすると分かり易いぞ!

 

捨てコンの墨を出す

外周釘が打てたら糸を張ろう。

水平器を使って垂直に落とす。

コツ

控え杭を使って水平器を固定する。

写真 水平器墨出し顔出し

 

墨ツボを使って墨を打とう。

 

コツ

カラコと呼ばれる針の部分はコンクリート釘に変えるとコンクリートに打ち込みやすくなるぞ!

墨は多少の水気があっても墨打ちできる物が良いぞ!

 

鋼製型枠 金枠

これぞ住宅の基礎屋さんの道具、金枠。

鋼製型枠やメタル枠、メタルなど呼び方はいろいろある。

メーカーは半永久的に使える耐久性があるとうたっている。

一枚当たりの単価はメーカーやサイズによって変わるが

5,000円~10,000円位はする高価な物になる。

15坪ほどの一般住宅の基礎に使用する枚数を新品で用意するとなると100万円程の設備投資が必要になる。

 

その他、パネコートを使用した木製枠もある。

木枠は形状に応じて加工ができ、材料はホームセンターでも手に入るのでイニシャルコストは安めだ。

使用頻度によるが木なので金枠程の耐久性は無い。

それでも2~3年位はまともに使うことができる。

ここでは(株)フリーパネルの鋼製枠で説明させて頂く。

フリーパネルhp

いろいろな枠の種類がラインナップされているが、山さんがよく使う枠をあげてみよう。

呼名   枠の長さ

600 ー 1820㎜

602 - 1590㎜~1820㎜スライド

452 - 1130㎜~1365㎜スライド

300 - 910㎜

302 - 690㎜~910㎜スライド

150 - 455㎜

152 - 270㎜~455㎜スライド

☆山さんがよく使う枠の高さは450㎜と700㎜だ。

 

 

呼名はメーカーによって違うが長物の600は6尺(1820㎜)に当てはまる。

300は3尺(910㎜)

150は1尺5寸(455㎜)

といった具合だ。

基礎伏図 尺モジュール

「尺なんて分からん」と言われそうだが、住宅の基礎の図面は尺が基本である。

基礎を上から見た図面を【基礎伏図】と呼ぶ。(きそぶせず)

方眼紙のようなマス目一マスを910㎜×910㎜(3尺×3尺)で表記されている図面が多い。これを【尺モジュール】と呼ぶ。

伏図を使って枠を当てはめる

出隅(角)から始めよう。

長物を優先に当てはめよう。

入り隅はスライド枠だ。

1図 外周枠拾い 伏図

セパレーターを打つ

枠を固定する金物を捨てコンに打とう。

セパレーターと呼ばれる金物を半分に切って使う。

 

 

1枚の枠に2本以上のセパで枠の下端を固めよう。セパの穴よりコンクリート釘の傘の方が小さいことがまれにある。これでは固定できないので2本打ったり太い釘を使ったりしてしっかり固定しよう。

枠組み

枠を図面で拾った通りに並べていく。

出隅にはコーナー用の枠を使おう。

芯から外壁までの寸法が75㎜なら150㎜コーナー。

60㎜なら120㎜コーナーを使おう。

コーナー枠を使うことでスライドしない枠が定規になってコーナーからの寸法が一目で分かるようになる。

600なら1820㎜、600と300なら2730㎜、といった具合。

 

枠の黒い面をコンクリートを打つ側に向けて建てて、枠と枠は専用のクリップで固定する。

クリップ固定写真

出隅からスライドしない枠を並べてくると入隅はスライド枠になってくる。

いろいろな枠の当てはめ方があるが、ぶつかる2辺ともスライドにするやり方が枠を拾いやすい。

枠の黒い面は基礎の肌が現れる面だ。

なので丁寧に扱おう。

雑に扱って凹み等があったり、錆が付いていたりすると、そのまま基礎肌に転写されてしまうので気を付けよう。

黒い面にはコンクリート剥離剤を塗ろう。要は油である。

これをきちんと塗っておかないとコンクリート打設後にコンクリートが枠にくっついて剥がしにくくなってしまう。

 

通りを固める

枠が組み上がったら仕上げに固定していこう。

生コンの圧力で枠が動かないように控え杭を打って

万力で枠と固定しよう。

この時、糸を外周の釘に引っかけて外周のラインが分かるようにする。

糸と通りを合わせながら万力を締めていく。水平器で確認しながら固めよう。

確認を忘れずに。

外周の糸と同じ位置に枠が通っているかを確認しよう。

遣り方の外からゴルファーが芝目を読むように(余計分かりにくいか!?)糸を睨もう。

 

 

控え万力写真

 

コツ

枠組みはしっかり固定しないと生コンの圧力に負けて動いてしまう。

枠組み全体に言える事だが枠は下端の固めが重要だ。

生コンに押されて枠が浮けば下から流れ出てしまう。

上よりも下の方が圧力が掛かっている事を肝に命じておこう。

 

パンク写真

 

捨てコンの不陸(デコボコ)によってはセパが枠にあまりかかっていない事がある。

この場合はセパのツメを折り曲げて枠に食わせよう。

枠と捨てコンの隙間があっても、セパに打ってあるコンクリ釘がしっかり効いて抜けなければある程度なら耐えられる。

 

捨てコンをケチらず横着せずにしっかり打つこと(40㎜~50㎜)

捨てコンが薄くては釘が効かないぞ。

 

まとめ

ここでは標準外周で説明してきたが、実際は平場の現場ばかりではない。

車庫や浄化槽が絡めば、その面の外周部を深くする必要がでてくる。

ある程度の深さまではベースと一緒に打つ事になるので、より生コンの圧力がかかる。

耐えられるように枠を固める必要がある。

 

また、さらに深くなると 先にベース付きの布基礎を作って立ち上げ、埋め戻して宅盤を作るという方法等など…

色々な基礎がある。

 

 

 

 

プロ目線解説!住宅の基礎の作り方 地業、根切り

地業(じぎょう)

地業とは根切り、砕石敷き詰めや割栗敷き詰め、ランマやプレートを使っての転圧突き固め、捨てコンクリートを打つまでの工程の作業のことを言います。

根切り

断面図の画の通りになるように土を掘っていく作業。この作業を根切り(ねぎり)と呼びます。根伐と書くこともあります。

主にバックホーと呼ばれる掘削機械を使います。「ユンボ」で覚えてる方もいるのでは?私もその一人です。

「根切り」だけでなく、掘削床掘や床付け、などと呼ばれる事もあります。

寸法の拾い出し

断面図を見て糸から根切底までの寸法を拾い出してみましょう。

この時の注意点は基礎天端と貫天端のクリアランス寸法、ここでは200㎜としている部分を+することを忘れてはいけないということです。

画1 断面図高さ拾い図解

寸法が決まったら「バカ棒」と呼ばれる当たり棒を作って深さを合わせましょう。

外周部の根切幅は基礎の面から外に150㎜位は余分に掘るようにしましょう。

内側は余分に掘りすぎると残土がたくさん出てしまい、その分生コンも余計に入ってしまうので広くなり過ぎないように注意して掘りましょう。

もし掘り過ぎてしまったら砕石で調整しましょう。(砕石の方が生コンより㎥単価が安いので。)

宅盤は面積が広くバカ棒を使って高さを測る為の糸を張るのが大変なのでそういう場合はレーザーレベルを使いましょう。

特に糸は長い距離を張ると真ん中あたりが垂れて正確な寸法が測れなくなってしまうので、そういう場合はやはりレベルが効果的です。

残土処分

残土はダンプに積んで中間処理施設、建材屋に捨てに行きます。

捨て代は地域や土質により異なりますが㎥/¥3,000~¥4,000が目安でしょう。

ゴミやガラ(がれきや石)が混ざっていると受け入れ単価が高くなります。また、草や粘土も割り増しの対象になります。

また受け入れてくれない場合もあるので積み込み時に面倒ではありますが取り除いた方が良いでしょう。

一度受け入れを断られるとその建材屋とのその後の取引も怪しくなるかもしれないので気を付けましょう。

ダンプ屋

大量に土を捨てる場合は「ダンプ屋」と呼ばれる建材屋を使うと安く、そして早く済みます。

ドライバーがダンプで現場に土を引き取りに来てくれるので積み込みはしてあげましょう。

4tから10tまでいろいろありますが道路の広さや積みやすさを考慮して頼みましょう。

住宅規模の場合4tダンプが主流です。

値段は1台で¥20,000前後という設定や

「常用」と呼ばれるダンプ1日/1台の単価 (¥35,000前後)+残土処分費¥4000/㎥前後、という設置があります。

常用+残土の処分代の場合は5台以上走ってもらえば一台ずつ頼むより安くなります。

この場合、台数が増えるだけ常用単価は安くなっていきます。が、現場から捨て場までの往復の時間がかかるので1台だと待ちになってしまうこともあります。

捨て場まで近くて一日に大量に処分したい時には良い手段となります。

土質によっては処分代が上がることもあるのでダンプ屋さんと交渉してから始めることをお勧めします。

根切のコツは重機の取り回し

この作業のコツは奥から手前に掘ってくること、地形によってはできないこともありますが、なるべくダンプを遣り方の中に入れる事も忘れずに。

そうすることで掘った土を仮置きせずにダンプに積み込めるので仕事が早いです。

根切り作業において土の仮置きは積み込みまで時間がかかる要因になるので掘ってすぐ積むことがコツになります。

砕石敷き詰め

文字通り砕石を敷く作業になります。ダンプに載っている砕石をバックホーですくってネコ(一輪車)に積み直し、ネコで配っていきましょう。

まずはダンプで砕石を買いに行きます。残土を捨てた建材屋で帰りに砕石を積んでくると効率がいいですよ。

この作業もダンプを遣り方の中に突っ込めると早いです。バックホーの前進と後退をうまく使えばネコ押しをする必要が無く砕石を配ることができます。

地中梁や深基礎がある場合は溝に板で橋を架けてネコ押しするしかありません。

敷き詰める高さはバカ棒やレベルを取り付けたトンボ等で測りましょう。

 

割栗、RC-40-0、C-40-0

一口に砕石と言ってもいくつか種類があります。

RC-40-0

再生砕石 砂利の大きさが0~40㎜

余った生コンやコンクリートガラを粉砕機で砕き砕石として再生したものです。

C-40-0

本砕石と呼ばれる天然石を砕いた物。
砂利の大きさが0~40㎜
白っぽい粒調砕石や濃いグレーの栃木バージン等

割栗

ソフトボール程のゴロゴロとした天然石。

土の上に並べて転圧して土にめり込ませます。
その上から目潰しとして再生砕石をまきます。
割栗の上から荷重がかかった時に石同士が競り合って1枚の盤になるイメージです。

昔の家やよう壁の下地は割栗が敷いてあることが多いです。

地盤の補強には欠かせない工法でしたが今では地盤改良や杭打ちが主流となってきたため建材屋さんでも取り扱ってるところが少なくなってきてます。
大割と小割がある。

 

転圧

砕石や割栗を締め固めます。

主にランマやプレートという機械を使って締め固めます。

突き固める場合はランマを使うとプレートより、より強力に締め固められます。

締固めが終わったらもう一度砕石の高さを測ってみると良いでしょう。締まって低くなっている所はもう一度砕石をまき、転圧するとより不陸は少なくなります。

コツ

当たり前かも知れませんが、なるべく平らに仕上げる事がコツです。

高い所や低い所(不陸ふりく)があると、上に載せていく鉄筋の高さに支障が出たり、耐圧盤コンクリート(ベース)の厚みにばらつきが出たりします。

特に砕石が高い場合はその分ベースの厚みが薄くなってしまいます。

図面で定めた寸法に満たないと問題になってしまいます。

最悪の場合、壊してやり直し…何てことも十分あり得ます。

防湿シート

転圧した砕石の上に防湿シートというビニールを敷きます。

重ね巾は300㎜あればOK.布製ガムテープで固定するとしっかりくっつきます。紙のガムテープでは弱いですし、養生テープだと割高です。

アイロンで溶かして固定する方法を見たことがありますが、ハウスメーカーのマニュアルではガムテープ使用と、うたっている所が多いと思います。

熱で溶かす場合では溶けて穴が開いてしまう事もあります。

地中梁や深基礎等の段差のある所はシートが突っ張り気味になり易いので折り込んだり、たるませたりして余裕を見て敷きましょう。

コツ

ケチらないで。被せは大目に取りましょう。

シートをケチってギリギリで敷いてしまうと突っ張りや重ね不足の原因になり、やり直しになりかねません。

配筋検査時に指摘されたり、後で直すのが大変になってしまうのでキチンと敷きましょう。

捨てコン

外周部や指定のある地中梁に打つコンクリートです。

外周枠の位置を示す墨を出すためや、外周枠を固定する金物(セパ)を打ちつけるための盤。

1棟当たりの生コンの使用量は1㎥前後なのでネコで押すことが多いが高台や連棟で打つときはポンプを使うこともある。

使用量の計算方法は全長×巾×厚み。

例:全長50m×0.45m×0.05m=1.125㎥

メーター単位で計算すると体積が分かり易い。発注単位は0.25㎥刻みなのでこの場合は1.25㎥頼む必要がある。

ポンプを使って打設する場合はポンプの配管の中を通る生コンが0.25㎥必要なのでその分多く頼む必要がある。

※ポンプに関しては別ページで詳しく解説。

コツ

なるべく平らに仕上げる。そのためのコツとしてはタンピングを使うと平らになり易い。

許容としては捨てコンは低い方が良い。高いとベースの厚みが薄くなってしまう。

不陸があり過ぎると外周枠の施工に影響してくるのでタンピングを使ってなるべく平に仕上げよう。

プロ目線解説!住宅の基礎の作り方 遣り方編

見たことあるのに詳しく知られていない。

家が建ったら目立たない。

しかも「土台」とよく言われるそのコンクリートは「基礎」です。

建物の土台がのる「基礎」なんです!そのコンクリートが平らじゃないとその上に建つ家は曲がって建ってしまうんです。

何も無い所に図面をもとに建物の位置を決め、厳しい配筋検査をクリアし、気温によって性質が変化するコンクリートを相手に、暑い夏も寒い冬も土台をのせる事を目標にしっかりと施工する、

縁の下の力持ち、基礎屋さん。

毎日毎日住宅の基礎を作っているわたくし親方山さんが、

その工法を職人の目線から解説していきます。

遣り方とは

住宅の基礎を作るために、まずはじめにやる事は

「遣り方」

をかける事です。

建物の正確な位置と高さを示す糸を張るための仮設の囲いです。

主に木杭と貫板を使用。

仮設とはいえ立体設計図と言っても過言ではない物なので遣り方を間違えるとこの後の工程は全て図面と違うものになってしまうという、とても重要な物です。

あるベテラン職人は「遣り方がきちんとかかっていればその基礎は終わったも同然。」と言う。

工事の全てが最初に決まってしまうということの例えなのです。

境界線を結ぶ

まずは境界杭と境界杭を糸で結び境界線が見えるようします。

やり方はいろいろありますが地面にある境界プレートは糸が地面に引っかからないように小さい遣り方を作って持ち上げましょう。

水平器や下げ振りを使って遣り方上に境界線を持ち上げましょう。

敷地の四面の境界間の距離を確認しましょう。この時点で図面と違う点があれば無理して作業をせず、解決してから次に進みましょう。

それだけ遣り方とは重要な工程になります。

 

 

 

地頭

次に配置図をもとに建物の位置を決め、地縄を張ります。

北側からの離れ寸法と西or東からの離れ寸法を見つけましょう。建物の角から境界までの離れ寸法が書いてあるはずです。

たいていの建物には境界線と平行の面があります。山さん宅は西側が平行ですね。1100mmです。この場合西面の北側の角が「地頭」(じがしら)といい、配置の基準点となります。

配置を決めるためにはこの3か所の離れ寸法を確定する必要があります。

3か所だけはズレてはいけない寸法ということになります。

地頭以外の角の求め方

地頭にピンポール打つと分かり易いですよ。次に西側一辺の距離を求め南西の角にピン止め。

平行面の二点が決まったら二本のメジャーを使って図のようにA点B点を求めましょう。対角線を合わせることでひし形になるのを防げます。

 

 

 

地縄を張ることで基礎の形が見えてきた。建物の角になる部分が現れました。(慣れてきたら地縄を張る必要はありません。四つ角が分かれば後で確認できます。)

杭打ち

ピンの外側に各辺が地縄と平行になるように四隅に杭を打ちます。その杭の外面に糸を張って囲みます。

杭を打つ場所は、

貫板を並べて一枚に対して三本の杭で固定できるように配布。

糸で通りを確認しながら杭を打っていきます。

↑これは「かけや」と呼ばれる杭などを打つ道具。

杭に抜き板を張る位置を印す

ベンチマークからの高さを求める

まずは高さの追い出しの基準となる「ベンチマーク」「BM」を配置図から探しましょう。

無ければその基準点を決める事ができる人に聞いて定めましょう。

BMが決まったら設計GL(グランドレベル)までの寸法を確認。

BM̟̟+100ならば、ベンチマークから100㎜上がったところが設計GLとなります。

次に基礎の断面図(矩計図かなばかりず)を見て設計GLからいくつ上りが基礎の天端なのかを確認。

400であれば400㎜上がったところが基礎の天端です。

基礎の天端と同じ高さに糸を張ると枠に当たってしまうので、そこから150~200㎜は上げましょう。(今回は200㎜とします。)

そうするとBM+700㎜が抜き板の上端=糸を張る高さということになります。

レーザーレベルセット

ベンチマークから貫板天端までの高さが分かったらレーザーレベルをやり方の真ん中に据えてベンチマークの高さを取りましょう。

ベンチマークに棒を立てて受光器をセット。

レベルから出ているレーザーは水平に回っています。

それを受光器で受けるのだが高ければ早い断続電子音、低ければゆっくりな断続電子音がします。

5㎝以上離れていると受光できないので音は鳴りません。

丁度水平だとピーッと鳴るのでそこで棒に固定しましょう。

この時受光器が真っすぐ立っているか水平器などで確認してから固定しましょう。

例:700㎜丁度

バカ棒の印の仕方は、

ベンチマークの印から下に700㎜下げたところがベンチマークから700㎜上がったところということになります。

☆画11バカ棒

その棒の下端を杭に印していきましょう。

貫板の固定

杭に印をしたら貫の上端を印に合わせてビスや釘で留めます。

遣り方の角部は筋違補強しましょう。

※筋違写真

遣り方天端に墨を出す

遣り方に墨を出していきます。(印をすることを墨付け、墨出しという。)

遣り方の平行面を境界線上まで伸ばす。

そうすることでやり方天端に境界線を印せます。

水平器や下げ振りでしっかり垂直に上げましょう。

 

 

墨には釘を打ち、スケールが引っかけられるようにします。

平行面からの全長は何処から測っても同じになります。

図を例にすると、

境界線から1100㎜離れたところが躯体の角になります。

そこから8,190㎜伸ばしたところが躯体の全長。

これを二か所、北面と南面のやり方天端に墨をつけます。

この時に丁度真ん中らへんの定尺、この場合は4,550㎜か4,095㎜にも墨をつけて釘を打っておくと次の仕事がやり易いです。

矩振り

「マキガネ」という道具を使って矩を振る。↓

詳しいことはこちらに書いてある通り。

↑の③の位置を北側境界線から1,400㎜のところまで矩糸から平行移動。

③の位置も決まってしまえばそこから全長7,280㎜を出せば長方形の出来上がり。

ここが大事。確認作業。

まずは対角がお互い合っているか確認しましょう。

各辺の長さが合っているのに対角寸法がズレていれば、ひし形になっているということ。

対角の確認はとても重要です!

次は先ほど地頭を出すのに測った西側平行面と北西地頭点以外の躯体からの離れ寸法を確認します。

これが何処か一つでも50㎜以上違ってきてしまうと何処かが間違っている可能性が高いです。

例えば地頭の西側平行面の反対側の東側の寸法aが狭くなっていた場合、西側平行1,100㎜a”がそれ以上の寸法になっているはず。

対角が合っているということは南西のポイントb”も同じだけ広くなり、bも狭くなっているということになります。

最後に高さの確認を忘れてはいけない。

もう一度図面を見て

ベンチマークから設計GLの寸法。

GLから基礎天端までの寸法。

基礎天端から貫板天端までの寸法を確認。

ここで紹介してきた例ではベンチマークより上がったところがGLだったがベンチマークの方がGLより高い場合もあるので注意が必要です。

(BMー○○㎜=GLといった具合)ここをよく確認しないで作業を進めるとやり直しが大変になってしまうから要注意

 

昔のやり方、水盛り

みずもりと読みます。

水を盛る?という声が聞こえてきそうだが、江戸時代に発明された「水盛り台」からその名が来ているとされています。

こちらがその水盛り台。

真ん中の竹筒に水を入れて二つの竹筒の水面の高さが同じになるように台の下にくさびを打って調整したそうです。

こうすることで高低差のある土地でも水平を測る事が出来ました。水平の字の通り静かな水面を利用したそうです。これを水盛りと呼びました。

そして3点の高さを目でにらみ測量したとされています。

今ではレーザーレベルとオートレベルが普及したため水盛り台を使って高さを測定する人はいないと思います。

しかし、今ではペットボトルと長いホースを使用した「水盛り器」という道具があります。

素材はプラスチックとゴムになったが原理は昔の台と変わりません。機械系レベルに比べ安価で壊れることも少ないのがメリットです。

☆画1

とは言うものの水平の測定はオートレベルやレーザーレベルが現代の主流ということは言うまでもありませんね。